意味・定義・単位の解説

【紫外線と視力低下の関連性】

紫外線と視力低下の関連性、視力が低下する原因、紫外線対策用サングラスの選び方について入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆紫外線と視力低下の関連性の解説(もくじ)

◆紫外線が視力低下をもたらす原因は眼球の角膜を透過する性質にある

 紫外線が視力低下の原因となるというのは本当でしょうか?

 また、もし視力低下の原因となる場合に紫外線はどのように視力に影響を及ぼすのでしょうか?

 ここでは紫外線が眼球に与える影響について確認しておきましょう。

 まず結論から言うと紫外線は視力の低下をもたらすひとつの要因であることは間違いありません。

 その最大の原因は紫外線が眼球の角膜を透過する性質を持っている点にあります。

 眼球の構造は角膜組織の中に水晶体と呼ばれる組織があり、この水晶体は光の屈折などをコントロールする役割を持っております。

 この水晶体と呼ばれるいわゆる目の中のレンズの働きをもつ組織は紫外線を吸収するという特徴をもっているのです。

◆白内障の発症の最大要因として紫外線の影響の可能性がある

 水晶体が紫外線を吸収する性質を持っているのは確かですが、紫外線を浴びるだけで私たちの目にすぐに悪影響を及ぼすということはありません。

 紫外線は皮膚の「しみ」「しわ」そして「そばかす」などの肌トラブルの原因ともなる太陽光線ですが、この紫外線が「何十年と言う単位で眼球内の水晶体に蓄積されていく事」によって少しずつ視力の低下をもたらすようになってくるのです。

 目の障害の中でも特に高齢者に発症確率の高い目の病気のひとつである白内障に関しては、白内障の発症の最大要因として紫外線の影響の可能性があることが確認されております。

 白内障は80代、90代ともなるとほぼ100%の発症率となりますが、この加齢とともに発症確率が高くなる要因も紫外線の長年の蓄積が影響していると考えられているのです。

◆水晶体のレンズ組織は長年の太陽光線の蓄積によって少しずつ色の濁りを生じる

 白内障は視力の低下をもたらす疾患です。

 実際は眼球内の水晶体レンズが文字通り白色に濁り始めることで視力の低下をもたらす疾患です。

 この水晶体組織は中心部分に「水晶体核(すいしょうたいかく)」と呼ばれる組織があり、水晶体核を覆うように包んでいる「水晶体皮質(すいしょうたいひしつ)」と呼ばれる組織が覆っております。

白内障とは?

 更にその水晶体皮質の外側の膜部分には「水晶体嚢(すいしょうたいのう)」と呼ばれる組織がありそれぞれ白内障の進行に影響を与える疾患とされております。

 紫外線を受けるとこれらの水晶体のレンズ組織は長年の太陽光線の蓄積によって少しずつ色の濁りを生じるようになってくるという訳です。

 紫外線はこのように白内障に大きな影響を与えるひとつの要因となっていることは覚えておいて損はないでしょう。

◆紫外線対策用としてサングラスを検討する場合の2つのチェックポイント

 紫外線対策を行う際にサングラスの購入を検討する場合のサングラスの選び方のポイントや注意点にはどのようなものがあるでしょうか?

 まずUVカットサングラスの認定品を見極めるポイントをと共に覚えておきたいUVカットサングラスのポイントをひとつチェックしておきましょう。

 あくまでここでチェックするポイントは紫外線に対する対策としてサングラスを購入、検討する場合のポイントです。

 デザイン性やファッション性は個人によって異なるのでここでは考慮しておりません。

◆目からの紫外線の吸収を放置しておくことは危険である

 紫外線対策としてサングラスをかける目的は、目から進入してくる太陽光線を少しでも軽減させることが目的にあります。

 赤道近隣にある日本よりも紫外線が比較的強いとされる南半球では、紫外線による皮膚の荒れやシミ、そして皮膚がんの問題が大きな問題として常に捉えられております。

 TVなどで、子供たちがサングラスをかけて街中を歩いてるシーンを見かけた事がある方も多いのではないでしょうか?

 これはファッション性を考慮してのことではなく(考慮もしている可能性はもちろんあります)水晶体から紫外線を吸収する量を少しでも減らそうというUVカット対策でもあるのです。

 日本では子供にサングラスをかけると「少し変わってるわよね~」と非難を受けるような習慣があるのかもしれません。

 しかし、国が変わればサングラスをかけずに外で遊ばせていることが「ひどいわね~かわいそう」となりうる可能性もあるのです。

 水晶体から吸収された紫外線は体内でメラニンを生成し様々な皮膚トラブルの原因ともなり皮膚の変色の原因ともなります。

 メラニン色素は色素沈着と呼ばれる皮膚の黒ずみの原因ともなります。

 オゾン層の破壊が進む現代では、やはり目からの紫外線の吸収を放置しておくことは危険であると言えるのかもしれません。

※紫外線の危険性に対する認知度は国によって異なります

◆紫外線対策用サングラスはレンズのサイズと色の濃さで選ぶ

 数十年後には日本でも、子供にサングラスをかけましょう。という風習が定着している可能性があります。

 紫外線の影響は年々影響力を強めている為、将来的にはサングラス市場やコンタクトレンズ業界が成長する要因はまだまだ残っているともとれるでしょう。

 これから成長するであろうサングラスの新メーカーなどに投資しておくことも、地球温暖化という観点から見ると面白いのかもしれません。

 話はそれましたが、紫外線対策としてサングラスを選択する場合のもうひとつの基準としてチェックしておきたいポイントは、レンズ面の大きさというポイントがまず第一です。

 細身のサングラスは特に男性に人気が高いという傾向がありますが、この細身のサングラスの場合は目に進入してくる紫外線の多くをカットできていない可能性が高いと言えます。

 紫外線は可視光線ではなく、目に見えない光である為、特に上部から進入してくる紫外線をカットすることが難しいのです。

 その為、紫外線対策としてサングラスの着用を検討する場合は出来る限りレンズの大きなタイプを選択することが重要です。

 レンズの色は暗すぎる色の場合、目は瞳孔を少し広げることで視覚を確保しようと働く為、黒すぎるレンズなどは逆に紫外線の吸収を促す結果となりうる為お勧めできません。

 レンズ部分の色はやや薄めで、サイズの大きなサングラスを選択することがもうひとつのポイントと覚えておきましょう。

 例えばブランドのブルガリのサングラスなどの場合は、同一のブランドのものであってもサングラスはその用途によって使い分けるなどの考慮が必要となります。

紫外線対策のサングラスの選び方

 また紫外線対策を考慮し、かつブランドのサングラスを検討する場合もまた、やはりレンズの大きなタイプを選択しないと本末転倒となりうる可能性が高いという事でもあります。

 もし眼鏡をかけている、もしくはコンタクトレンズを使用している方で紫外線からの目の保護を最優先に考えている場合は、透明なレンズであっても紫外線をしっかりカットできる製品も多く出ているので色々と探し、比較検討してみると良いでしょう。

 今までと見た目がまったく変わらないUVカットレンズも今ではかなりの製品が登場しており価格もおちついております。