1カラットの意味・単位・大きさ

【1カラットの大きさ・重さ・単位】

ダイヤモンドのカラットとは?1カラットは何グラム?婚約指輪やダイヤモンドリングの単位であるカラットの意味・大きさ・相場価格について入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆カラット単位の解説(もくじ)

◆婚約指輪・ダイヤモンドの単位カラットとは?

 宝石にはダイヤモンドやルビー、サファイヤ、トパーズ、エメラルドなど実に様々な種類の宝石があります。そして宝石のグレードを示す指標も多くありますね。

 例えば硬さを示す指標として知られている「硬度」と呼ばれる単位。この硬度はその名の通り宝石類の硬さを指標化するために設定された基準です。

 そして特にダイヤモンド(硬度10)やルビー(硬度9)などの宝石で度々使用される単位のひとつに「カラット」があります。

 彼氏や彼女、奥さま・旦那様と共にジュエリーショップを覗いた経験がある方であれば宝石店に並ぶ多くのダイヤモンドリングや宝石類・ネックレス等に、このカラットと呼ばれる単位が記載されている事はご存知でしょう。

 しかし、このカラット単位が質量・重さを示す指標であること、そして以前は国際間で1カラットの重さが異なっていた時代がある事を把握している方は以外と少ないかもしれません。

 結婚を控えており、これから大切な方へ婚約指輪や宝石をプレゼントする際にはカラットと呼ばれる単位が示す意味や歴史を理解しておくとさりげない会話の中で話題がはずむきっかけとなるかもしれません。

◆カラット単位の定義とは?

 カラット単位に関するウンチクを学習する前に、まずカラットの意味と定義、いわゆる基本的な知識について確認していきましょう。

 カラットの意味と定義をまず簡潔にまとめるとカラット単位は宝石類の「質量」を示す単位として定義されていることがわかります。

※カラットとは宝石類の質量を表す単位である

 TV等で良く見かけるカラット単位はダイヤモンドの話題が主流です。しかし宝石類の定義であることからもダイヤモンドだけがカラットという表記がなされているわけではもちろんありません。

 これは多くの方が周知の事実ではありますが、ここでのポイントは、
 『この質量とは具体的にどのようなものを指すのだろうか?』
 というシンプルな疑問ではではないでしょうか?

◆1カラットは何グラム?国際標準単位の解説

 宝石類の質量を表す単位がカラットであることは前項で解説した通りです。

 「では、この質量の定義とは一体何だろう?」

 このようなちょっとした疑問が浮かんだ方も多いのではないでしょうか?

 質量、すなわち1カラットは具体的に何グラム?という重さの定義ですね。

 ではここでもまず結論から見ていく事にしましょう。

※1カラットの現在の国際標準グラム単位は200mg

 これが1カラットの具体的な重さを示す定義です。

1カラットは200mg(図)

 具体的に200mgという、見慣れた単位が現れたことによってカラットという単位が一気に身近に感じられたのではないでしょうか?

◆1カラットの重さが異なっていた時代

 宝石類は化石燃料などとともに国際間での取引がとても盛んな鉱物の一種です。

 実際に日本で販売されている宝石類の多くは資源が豊富に埋蔵されている国々で採掘された鉱物の加工品で大半が輸入品となっております。

 その為、国際間において前述した「質量の定義」が異なっていては流通性に問題が生じる事になります。

 尚、「メートル法」が国際的にも主流となった現在では前述したように1カラットは200mgとして国際単位系で統一されております。

 しかし、以前は国々によって1カラットの重さが異なっていた時代が実はあるのです。

◆英カラットでは1カラット=205mg?

 カラットの時代背景を遡ると、カラットの前身とも呼べる単位である「英カラット」と呼ばれる単位に行き着くことができます。

 英国(イギリス)では、過去にグレーン(トロイ)と呼ばれる単位基準を元に1カラットの重さが定められていた時代があります。

 尚、このグレーンと呼ばれる単位は「1グレーン=7000分の1ポンド」として定義されております。

※1グレーン(gr)=7000分の1ポンド

 この1グレーンをグラムに換算すると約64.79mgに相当します。

 尚、グレーン単位を基準として計算された英カラット単位による1カラットは現在のグラム単位に換算すると205mgの重さとなりました。

 グレーンの定義が元となり、イギリスが国際的に標準単位として発表した「英カラット」と呼ばれる単位は後に世界的に広まり世界の標準単位として認識されるようになります。

 「1カラット=205mg」という「カラット」の国際的な定義はこうして少しずつ定着するようになっていきます。

 尚、この英カラットが誕生したのは1877年のことです。

 現在のイギリスでは国際単位基準である1カラット=200mgが標準単位として採用されておりますが過去にこのような歴史的な背景があったことは面白い話です。

※英カラットでは1カラット=205mgであった

◆英カラットが制定される以前の取引は?

 英カラット単位の発祥の背景には「各国で質量の異なる基準があってはならない」という国際間における共通の認識が元となって統一単位の仕組みを作り出した時代背景があります。

 この事からも英カラット単位の制定そのものも、やはり「国際的な標準値」を指定する必要性を世界各国が認識しており、標準単位の制定という大きな目的があったことがわかります。

 一時的ではありますが英カラットが世界的な標準単位として広く認識されるようになった理由もこれで理解できますね。

 しかし、ここまでカラットについて学習してきた中で、幾つか気になる疑問点がある方も多いのではないでしょうか?

【カラット単位の不思議・疑問点】
@標準化される前の単位は?
 英カラットが誕生する更に以前の取引はどのような単位で取引されていたのだろうか?
A現在は1カラット=200mgだが?
 現在は1カラット=200mgが基準となっているが何故200mgという重さに決まったのか?またいつから基準単位が変化したのだろうか?
Bカラットと呼ばれるようになった由来は?
 そもそも何故「カラット」と呼ばれるようになったのか?

 ざっと考えただけでも、これらの点については多少疑問が残る部分でもあります。

◆ダイヤモンド・宝石類の貿易の歴史

 1カラットが200mgという具体的な質量が国際的に定義される以前の国際的な基準がまだ設立されていない時代。

 そんな時代であってもダイヤモンドなどの宝石類は国際的に盛んに貿易が行われ幅広く国際的な取引が行われておりました。

 この事実は歴史を紐解いてみると明白な事実でもあります。

 ではこの各国の統一基準がなされていなかった時代ではどのように宝石類や貴金属の取引が行われていたのでしょうか?

 ここからは、カラット単位が国際基準化される以前の世界的な貿易取引の指標として用いられていた穀物や鉱物の相場についてチェックしていきましょう。

◆予想される取引相場を決定する3つの基準

 穀物や魚介類、塩などの取り扱いは居住しているエリアによってその価値や基準が大きく変化します。

 海岸近くに居住している民族であれば山の幸や穀物が高価な食品となっていたり、山奥に居住している民族の場合は、魚介類が高価なものであることも当然ありうる訳ですね。

 対して貴金属や宝石類などの嗜好品の価値や相場の判断はやや難しい部分があります。

 ではここで予想される相場を決定する3つの基準を見てみましょう。

【貴金属類の相場はどのように決めたのか?】
番号判断基準予測
@大きさ質量や重さではなく鉱物の大きさで取引されていたのではないだろうか?
A見た目・美しさ貴金属、宝石類は見た目や美しさで価値が決められていたのではないだろうか?
B比較各国共通で存在する米や穀物などの何かを基準として取引されていたのではないだろうか?

 上記に示したように宝石の大きさや見た目、そして現在の単位の元となる比較する対象物を利用する。

 これらの判断方法はどれも十分に考えられる価値の判断基準であると言えます。

 結局の所は様々な見解がある事になりますが実際の歴史ではどのような基準を元に取引が行われてきていたのかについてはやはり気になるところです。

◆現代と昔の取引相場が異なる理由

 カラットなどの宝石類の単位が明確に示されていなかった時代の相場の指標となったものは一体どの要素なのでしょうか?

 実はこの答えは上記で掲げた全てが正解であると言えます。

 現在ではダイヤモンドやルビー、サファイア、エメラルドなどカラット単位の他にも「硬度」と呼ばれる基準もあり、更に採掘量や埋蔵量の予測もたてられるようになっている事から一定の相場が存在します。

 そして基本的には、これらの現在の宝石類の価格が短期間で逸脱して大きく変動するような事はほとんどありません。

 2000年代に入り、金や銀などの先物取引が盛んになり投資家の投資対象が有価証券取引から主に銀などに移行した経緯もあり銀の価格が大きく高騰化した事実もありますが、これもやはり数年のスパンを得ての相場価格の変動です。

 基本的にはやはり、アメジストよりもダイヤモンドが安くなることはないでしょうし、真珠がエメラルドより高価な取引対象物になることもおそらくありません。

 これは同じグラム数の場合の話ではありますが、この現在の相場と呼ばれる評価は「一定の国際的な指標」があっての話なのです。

 当然、このような指標が乏しかった過去の時代では現在の相場の考えは通用しません。

 その時代によって相場は大きく変化するものであり、発掘技術も昔とは比較にならないほど高くなっている現在では宝石類の「貴重性」についても今と昔では大きく異なるのは当然のことです。

◆豆類や穀物を取引の指標にしていた時代

 はるか昔の時代、現在のカラット単位の代わりとして使用されていた単位指標については面白いお話があります。

 その指標となっていた対象物は「いなご豆」であったと言われているのです。

 いなご豆の木はとても大きく、成長すると10M近くの高さにまで育ちます。

 いなご豆はこの、大木になるえんどう豆のような形をした種子の事を指します。

 このイナゴ豆は世界的にも広く分布する植物で、採取したイナゴ豆の種子を数日間乾燥させておくと重さがちょうど200mg程度に近い重さとなることが確認されております。

※乾燥させたイナゴマメの種子は約200mg

 200mgと言えば?そうですね、現在のカラット単位とほぼ同じ重さという事になります。

 これが当時の人々が発見した取引に用いる単位の目安であったと言われているのです。

 もちろん正しい数値を計測できる計測器がある現在では、乾燥したイナゴ豆を計測すると200mg近辺を示す種子もあれば全く異なる数値を示す種子もあるでしょう。

 しかし当時はおそらく、いなご豆の大きさは世界的にそれほど変化はなく、ほぼ同サイズの豆が各地で収穫されていたのではないでしょうか?

 もしくは、ある程度粒の大きさの揃ったイナゴ豆だけを揃えて計測に使用していたと考えても良いでしょう。

 この「イナゴ豆一粒の重さ」が約200ミリグラムに相当するという事実。

 この見解から、このイナゴ豆の重さを大きさや重さなどの質量を示す指標として当時は使用していたと考えられているのです。

 前項で掲げた疑問の一つである、「そもそも何故200mgという重さに決まったのか?」という疑問についての答えは、このイナゴ豆の重さが関与していた事が見えてきましたね。

◆カラットの語源はいなご豆?カラットの語源・由来

 国際標準単位が制定される前の時代では、国際間の取引等では穀物や豆類などが重さを示す指標として使用されてきた経緯があります。

 尚、この「カラット」という言葉自体も前述したイナゴ豆からきていると推測されていることも興味深い話しです。

 これはイナゴ豆のスペルがカラットの語源となっている可能性が検討されている為です。

※イナゴマメ(蝗豆)のスペル=Ceratonia siliqua

カラットの語源とは?(図)

 この事実を考えれば、カラットの語源は「いなご豆」からきており、いなご豆の重さを元に明確な国際単位として定められた単位がカラットである可能性がとても高くなります。

 尚、余談ですがイナゴ豆など植物の種子は明確な単位基準が設定されていなかった昔、カラット単位に限らず様々な用途において植物の種子が重さの指標として用いられてきたという記録が多く残っております。

 アバウトではありますが、物々交換が主流であった時代では植物は取引対象としてだけでなく、取引量を示す重要な指標ともなっていたと言う事ですね。